porta 2016 #024
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第24号平成28年12月15日発行 発行元:一般財団法人長寿社会開発センター 〒105-8446 東京都港区西新橋3-3-1KDX西新橋ビル6F TEL03-5470-6753 FAX03-5470-6763駅弁がつなぐ地域の絆「母恋めし」ぼこい 母恋という地名は、アイヌ語で「ホッキ貝がたくさんある場所」の意味。ホッキ漁が盛んな母恋の名物駅弁だ。小さな駅だがおいしさが口コミで広がり、今では海外からも買いに来るようになった。 和紙風の風呂敷を広げ、ふたを開けると本物のホッキ貝が入っていてビックリ。貝殻の中にはホッキめしのおにぎり、横に味つけ燻製卵や燻製チーズ、季節野菜の手作り漬物などがラップに包まれ収まっている。さっそくホッキめしを頬張ると、ほの甘くなんと優しい味なことか。地元の湧き水に昆布と鰹節のダシ汁、醤油や酒、味醂、蜂蜜などで味を調えているそうで、母恋めしの生みの親、関根勝治さん、久子さんご夫婦の人がらが味に表れているようだ。お二人はホッキ貝の殻などを利用した工芸アーチストでもあり、母恋めしができたきっかけは貝の身を捨てるのがもったいないからとか。容器の片隅には名勝地球岬の写真とともに、ハッカ飴と塩飴がひとつずつ。飴をなめながらホッキめしの余韻に浸りたい。新鮮なホッキがゴロリ海外にも知られる名物ホッキめし北海道室蘭それぞれがラップに包まれ、持ち帰ったり分け合ったりしやすい地元のホッキを使用する。最近はホッキの値が上がったとか木造の母恋駅は赤い屋根が目印早朝からの駅弁作り。ホッキの新鮮さは一目瞭然だ価格:1,188円販売:室蘭本線母恋駅、東室蘭駅問合せ:☎0143-27-2777    (母恋めし本舗)text by駅弁女王日々の旅のなかで、今まで5000食以上の駅弁を食破。雑誌等に駅弁の連載、著書も多数。調製元と駅弁の開発も行う。旅行ジャーナリスト、フードアナリスト。Shinobu Kobayashi室蘭

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