polta 2017 #025
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第25号平成29年3月15日発行 発行元:一般財団法人長寿社会開発センター 〒105-8446 東京都港区西新橋3-3-1KDX西新橋ビル6F TEL03-5470-6753 FAX03-5470-6763駅弁がつなぐ地域の絆「武士のあじ寿司」たけししゅぜんじ近海のアジがご飯の上にたっぷり修善寺一の名物みやげ静岡県修善寺駅弁カフェはWi-Fi(ワイファイ)が使え、外国人客の利用も多い2代目となる武士東勢さんと尚美さんご夫婦価格:1,188円販売:伊豆箱根鉄道修善寺駅問合せ:☎0558-72-2416    (舞寿し)text by駅弁女王日々の旅のなかで、今まで5000食以上の駅弁を食破。雑誌等に駅弁の連載、著書も多数。調製元と駅弁の開発も行う。旅行ジャーナリスト、フードアナリスト。Shinobu Kobayashi修善寺アジとご飯の間には桜葉が敷いてあり、桜の芳香が漂ってくる 名湯修善寺温泉の玄関口、伊豆箱根鉄道修善寺駅の名物駅弁。改札口横の売店には、次々と老若男女が吸い込まれていき、みな笑顔で駅弁を手にぶら下げ出てくる。あじ寿司が修善寺駅に誕生したのは1998年。先代が駅前で寿司店を営んでいたが、コンビニの出現などにより売上げが激減。自社の強みを活かした商品を開発しようと若女将の尚美さんが考案した。アジは伊豆近海もの、米は静岡産コシヒカリ、伊豆のワサビ、松崎町の桜葉、さらに修善寺の醤油など、材料はすべて静岡県、伊豆産にこだわった100%地元の味。駅弁作りはアジの小骨を抜くところからすべて手作業。塩をふってしばらくおき、酢で数10分しめるシンプルな調理法だが、アジの状態によってしめ具合を秒単位で変えていく。まさに職人技だ。アジの上に添えられたショウガの千切りと生レモンはお好みで。現在は若夫婦が中心となり、大女将のひさ子さんは時々駅の売店に立つ。調製工場の隣りには「駅弁カフェたけし」もオープン、できたての駅弁やコーヒーをゆっくり座って味わえるようにもなった。

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