porta 2017 #028
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いう「えがお」。その秘密は、人気の健康麻雀、囲碁、将棋などを定期的に開催するだけに止まらず、新しい企画で利用者を飽きさせない工夫をしていること。 「実はこの取材の後、すぐに「えがお」でNHKのど自慢出場者を招き、のど自慢大会を実現することができたんですよ」と目を輝かせる副代表の弘田さん。スタッフはそんな行動力ある弘田さんを筆頭に抜群のチームワークだ。 「夫に先立たれて落ち込んでいた時、ここでの活動に引っ張り出されたことが支えになりました(チーフコーディネーターの笠井さん)」。弘田さんと笠井さんは「何より、同じ思いの人たちと一緒にいられる。それがとても居心地がいいんです」と話す。利用者、提供者、スタッフの輪が「安心して暮らせる街・流山」をつくりだしている。 健康麻雀とは、お酒を飲まない、タバコを吸わない、お金をかけない健全な麻雀のこと。 「実は麻雀は頭を使うし、指先も使うので、ボケ防止、認知症の改善に最適なんです」と教えてくれたのは講師の天坂靖さん。代表の片岡さんに誘われ「えがお」で麻雀を教えることになったという。 「最初は、自分の居場所探しで来たつもりだったけど、いつの間にかクチコミで健康麻雀の人気が高まってしまって」と照れるが、天坂さんはルールを教えるだけではなく、勝っても負けても笑顔で帰れるよう、組み合わせを工夫して、仲間づくりをサポートしたりときめ細かな気配り、目配りで全体をリードしている。 2014年7月のオープンから2016年3月末までで、のべ1万2454名もの利用があったと意外にも女性ファンが5割以上を占める健康麻雀。初心者も天坂さんの指導でめきめき腕を上げていくのだという「まずは、気持ちよく上がってもらうことを第一にしています」。メンバーが足りないときには自身が加わることも「高齢者の恰好の居場所になっています」と天坂靖さん。元営業マンらしい気遣いが感じられる取材・文/中林貴美子撮影/筒井聖子ふれあいの家では健康麻雀が人気多彩なイベントでより多くのファンを獲得NPO法人 市民助け合いネットhttp://shimin-tasukeai-net.org/

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