porta 2019 #034
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 お弁当やお惣菜などで食生活をサポートしながら、何歳になっても働ける就労の場となっているのが2010年にスタートした「元気スタンド ぷライス」だ。料理は専任スタッフが栄養バランス、塩分、カロリーを考慮して献立を考え、年齢不問の有償ボランティアスタッフらが支え手作りしている。「できる時、できる範囲でOKなので、お年寄りも、闘病中の方でも無理なく働けます。いくつになっても働けるということは、お年寄りにとっても大きな生きがいになりますよね」同時に、対面販売によるさりげない交流も、人と人とのつながり、お互いの見守りに大いに役立つに違いない。 お弁当は小泉さんやスタッフが1回100円で1食でも希望者に配達している。「足腰に不安のある方などは、お弁当を買いに来るだけでも大変。特に幸手団地はエレベーターがないので、家から出るのがおっくうな人も多いんです。さらに、お弁当の配達には、注文していただいた方への見守りの意味もあります。以前、ひとり暮らしの方のお宅に配達に行くと、声はするけれど玄関まで出てこられなかった。実は倒れて動けなくなっていたんです。そこで家族の方に連絡をとり、許可を得て鍵を壊し、救急車を呼んだこともありました」「元気スタンド ぷライス」は単に食事を提供するだけではなく、暮らしを見守り、安心も届けているのだ。「お弁当はおかずが日替わりで、15時までに電話をいただければ当日の配達もOKなんです」食を通して健康と就労の場も提供いろいろなお惣菜が味わえる「いろどり弁当(500円)」。「手作り日替わり弁当(500円、小350円)」も「ぷライス」のメニュー作りなどを担当する専任スタッフもボランティアスタッフが活躍中。「いつかは私もここのような惣菜店を開きたくて勉強させてもらっています」惣菜は野菜系が150円、肉・魚系が250円とリーズナブル。手作りで毎日でも飽きない優しい味わい「いつもありがとう。助かるわ」。配達にはお弁当を届けるだけではなく見守りの役割も遠くの配達に活躍するコンパクトカー。「雨の日も狭い住宅街もラクラクです」

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