安行エリアは大宮台地の南端に位置し、湧き水にも恵まれている。安行ふるさとの森にも斜面から湧き出る水のせせらぎがあり、そこにヘイケボタルが舞うようにと協議会ではホタルの里を整備。幼虫は会長宅や近くの小屋で繁殖させ、大きくなったらホタルの里に放流。6月下旬〜7月中旬、幻想的なホタルの舞いが観賞できる。「ホタルの飼育は難しい。たくさん育てても全てが成虫になるとは限らないから、毎年苦労の連続だよ」と菅野さん。 一輪草まつりなどのイベントでは、木の実などで作った可愛いアクセサリーや懐かしい竹のおもちゃなどを販売している。「植物に詳しい西川さんの発案で、ハンカチの木の実やヒメシャラの実など自然を材料としてペンダントやピアスを作り始めました。活動資金にするというより、宣伝ですね。協議会に少しでも興味を持ってもらいたいから」というのは現在製作を担当する佐藤さん。 秋には協議会主催で安行の紅葉名所を巡る紅葉ウォークも開催。商店街の紅葉イベントにモミジの枝も提供している。「中学生と一緒に畑や森の整備をすることも、商店街への協力も地域とのつながりが目的。森に親しんでもらうことで、不法投棄は激減し、多くの人が森林浴やウォーキングに訪れてくれるようになり、この町を誇りに思うようになってきたと思います」と加藤さん。 平均年齢79歳とは思えぬパワフルな活動が、里山の保全と地域交流を実現しているようだ。住問「安行みどりのまちづくり協議会」 埼玉県川口市安行 048-296-2709(事務局・加藤さん)この木の実でピアスを作ったんですよ」とアクセサリー製作を担当する佐藤哲夫さん木の実のアクセサリーやストラップ。イベント時に300円~500円で販売竹を加工したゴム鉄砲やギザギザの部分をこすると回り出すガリガリプロペラも会員の手作り「ここでホタルの幼虫を育て、大きくなったら森の中のホタルの里に放流します」と菅野五郎さん森の中に湧き水をひき、ホタルが育つ環境に整備中の「ホタルの里」。6月~7月にはヘイケボタルが舞うホタルの飼育にアクセサリー作りも左/秋のイベント「紅葉ウォーク」の見どころをまとめた冊子を毎年発行右/会員で揃えた帽子には、会のマーク「A」と安行桜をデザイン「イチリンソウは盗掘もありましたが、徐々に増やしています」と事務局の加藤久和さん何でも言い合える雰囲気も魅力です
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