porta 2020 #036
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text by駅弁女王日々の旅のなかで、今まで5000食以上の駅弁を食破。雑誌等に駅弁の連載、著書も多数。調製元と駅弁の開発も行う。旅行ジャーナリスト、フードアナリスト。Shinobu Kobayashi駅弁がつなぐ地域の絆第36号令和2年4月15日発行 発行元:一般財団法人長寿社会開発センター 〒105-8446 東京都港区西新橋3-3-1 KDX西新橋ビル6F TEL03-5470-6753 FAX03-5470-6763縁起のよい《さるぼぼ》をイメージしたキャラ駅弁岐阜県高山市「さるぼぼちゃんのおべんとう」 子どものおもちゃのような真っ赤な容器に目を奪われる。弁当名を書いた帯封を開けると、容器の窪みにおまけの缶バッジがチョコンと鎮座する。缶バッジに描かれている赤い顔をしたキャラクターが《さるぼぼ》だ(※一部、別の絵もある)。このさるぼぼ、天然痘の予防と子どもの成長を願い、赤ちゃんの生まれた家庭に贈られた飛騨地方の玩具。猿の赤ちゃん(ぼぼ)のように見えることから、この名がついたという。現在では厄除けや安産、家庭円満などに御利益がある玩具として親しまれている。「さるぼぼちゃんのおべんとう」は、縁起のよいさるぼぼにあやかってつくられた《キャラクター駅弁》。さるぼぼ型の容器には、牛肉のしぐれ煮、鶏肉の甘辛煮、から揚げ、赤ウインナー、カマボコ、卵焼き、山くらげなど大人も子どもも喜びそうなおかずがぎっしり詰められている。 おみやげとして購入し、子どもたちと一緒に食べながら、飛騨地方に伝わる「さるぼぼ伝説」を語り聞かせる夕べも楽しいだろう。価格:1080円販売:JR高山駅問合せ:☎0577-32-0184     (金亀館)おまけの缶バッジは全8種類。全部集めたくなる愛らしさ容器はぜひ持ち帰って小物入れなどに二次利用しよう母親の手作り弁当のようにどこかほっとする盛り合わせ高山市撮影/筒井聖子 

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