ながら対戦。白熱したゲームに声援が飛び交い、勝敗が決まるごとに歓声が上がる。メンバーには名前をもとにした四股名をつけ、手作りの軍配を振るなど、遊び心いっぱいだ。 「ここでのゲームは、複雑な操作や熟練が必要なゲームではなく簡単で誰でもできることが大切なんです。会場に集まって、みんなで楽しむということが第一ですから」と言う森田さん。 例えばレーシングゲームは運転しない人に不利だったり、複雑な操作が必要な格闘ゲームも初心者にはすぐに操作できない。単純だからこそ誰もが夢中になり、またやりたいという動機になるのだ。 「eスポーツなら誰もが同じ土俵で戦える。揃いのユニフォームを作ったのも、仲間同士の連帯感を高めたいと思ったからなんです」と水野さん。その言葉通り、年齢も、これまでの社会経験も関係なく、ゲームに興じて大きな声で応援し、笑い合う参加者のみなさん。和気藹々とした雰囲気の中、2時間があっという間に過ぎていった。簡単で誰にもできる。だからこそ夢中に 同協会では現在、約40名のメンバーが月1回のペースで活動を続けている。この日は3名の見学者も含めて、ゲームアプリの「大相撲」を大きなモニターを使って対戦していた。操作は手元のスマートフォンのボタンを押すだけの簡単なゲームだ。 「はっけよーい、残った残った」 「えっ? このボタンを押すの?」 「あれ? 動かないけど……」 「いや、ここを押すんだよ」 「臼井さんの勝ち〜!」 「やったー、勝った!」 初心者を含めて、全員が交代し2020年9月、浦和で開催された世界初の「シルバーeスポーツ大会」の様子初心者にも操作しやすい単純なゲームだが、大いに盛り上がる「大相撲」スマホ画面の方向ボタンとA、Bボタンを押すだけで力士の動きを操作する「おぉ、スゴイ」「会長、強いですね~」と大型モニターで繰り広げられる熱戦を観戦シルバーeスポーツ大会には、さいたま市の10区からシニア世代が集結
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