porta 2022 #042
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 湘南の中心地・藤沢。東京、横山や畑も広がる自然豊かな街として人気のエリアだ。 長谷部農園は、すぐ近くの高台から富士山を望む絶好のロケーションを持つ。ハウスで「紅ほっぺ」を中心に、白いちごの「エンジェルエイト」「おいCベリー」「よつぼし」の4種類のいちごとアスパラのほか、露地で枝豆やスイートコーン、里芋などを栽培している。取材は、1月のいちご収獲最盛期。 「今日は『わいわい市』のオープン前に陳列するため、朝の6時から収獲をスタートしました」という長谷部さん。完熟したいちごを収獲し、パック詰めし、店頭に並べ、農園に戻ったら、農園前の自動販売機にいちごをセット。さらにその日の天気や気温によって、ハウスの空調を調整したり、いちごの生育状況をチェックするなど、夕方までゆっくり座る時間もないほどの忙しさだ。 長谷部さんが大手電機メーカーを退職し、就農したのは4年前。 「53歳の時、藤沢市の援農ボランティアに参加して、70歳、80歳の農家の方々が元気に働いているのを間近に見て、農業をやりたいという気持ちが強くなりました」という。1年間のボランティアのあと、『かながわ農業アカデミー』に入学し1年間、就農のための基礎知識と技術を学んだという。安定した会社員から、未経験の農業へ。家族の反対はなかったのだろうか。 「農業アカデミーに入学すると決めた時に『これは本気なんだな』と思ったようで、心配はあったかも知れませんが見守ってくれました。ありがたいですね」  援農ボランティアで得た農業への憧れを現実に神奈川県湘南エリアの藤沢市でいちご農園を営む長谷部光男さん。元エンジニアの彼がなぜ就農を決意したのか、その想いと、現在の仕事のやりがいをうかがってきました。取材・文/中林貴美子撮影/筒井聖子「わいわい市」に並ぶ長谷部さんの紅ほっぺ。丹精込めて育てるいちごは糖度が高く抜群の美味しさ地元産の野菜、果実が集まるJAさがみ直営の「わいわい市 藤沢店」いちごハウス近くの富士山ビュースポットで写真を撮りSNSへ投稿朝摘んだばかりのいちごを「わいわい市」に陳列する長谷部さん(いちご販売は12月中旬〜5月下旬)な浜くのベ、江ッのド島タやウく鵠ンげ沼ぬとま海し岸てなだどけので海は、

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