porta 2022 #043
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地域活動を支えて内閣府「社会参加章」受章 高齢者向け交流施設「ひだまり友遊会館」の一室で、それぞれの地域活動の様子を報告するメンバー。「参加者が増えない」といった悩みや「イベントの進行をどうしようか」という相談までを共有し、解決方法をアドバイスするなど、活発な意見が飛び交う。 「世田谷地域デビューの会」は、世田谷区の「せたがや生涯現役ネットワーク」が開催した「地域デビュー体験講座」の卒業生が結成したグループ。メンバーそれぞれがシニア向けIT講座などを開催する「せたがやすまほ研究会」、脳トレ教室を開催する「コミュニティご縁」などの代表や世話人で、月1回の定例会でそれぞれの活動を紹介し、情報交換をするほか、会主催の「とまりぎ談話室」などのイベントを企画・運営。「シニアの地域活動への第一歩」を踏み出す後押しに貢献している。 「ここにはさまざまな人生経験を積み、会社を退職したあとも地域で活躍する多士済々なメンバーがいます。多くの人は定年を迎えると、社会とのつながりが絶たれてしまいますが、地域デビューすれば地元とも仲間ともつながれるんです」というのは3代目会長の臼井達郎さん。会社中心の生活を卒業し「これから何をしたらいいかわからない」という世田谷区のシニアに、「まずはここに来てみて。きっと自分にあった居場所が見つかるから」と、生涯現役でいることのヒントが見つかる場になっているようだ。 こうした活動が評価され、2022年には内閣府の社会参加活動事例で「社会参加章」を受章した。 「コロナ禍でもZoomを使って交流できる『シニアZoomサロン』を立ち上げたことが評価されたようです。今後は、メンバーの得意なテーマでお話し会をする『ひだまり談話室』など、リアルで交流できる場も増やしていく予定です」と臼井さん。 次のページからは、メンバーの地域活動の一部を紹介しよう。実は私は現役時代から参加しているんです プロジェクターを使ったシニアZoomサロンの報告「地元に目を向ければ、いくつになっても活躍できるはずです」と臼井達郎さん2022年度は全国で40団体が選ばれた「社会参加章」で授与された記念の楯定例会は月1回2時間ほど。会員の近況報で全員が発言できるように進行しているメンバーの相談に真剣に耳を傾け、それぞれが自分の経験をもとにアドバイスする

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