porta 2022 #044
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令和5年4月15日発行 発行元:一般財団法人長寿社会開発センター 〒1058446 東京都港区西新橋3- -3-1 ----KDX西新橋ビル6F TEL0354706753 FAX0354706763「二葉」の駅弁はタイやアナゴなどの食材も多く使う今ではすっかり珍しくなった掛け紙に十 字しばりの駅弁。掛け紙のイラストはしまなみ海道を俯瞰したもので、四国側の起点である今治から本州側の終点・尾道まで、すべての橋と島々の名前が書かれている。四国を代表する立派な高架駅となった今治駅だが、急こう配の長い瓦屋根だった昭和時代の駅舎も懐かしい。今治駅の調製元「二葉」は、大正13年に初 めて駅弁の製造販売をした老舗。「瀬戸の押寿司」は全国の駅弁大会などでも有名な代表駅弁だが、今回紹介する「幕の内弁当」はまさに駅弁の王道をいく、おかずたっぷりの満足弁当。エビ天、サバ焼き、肉団子、ウインナーに、蟹風味カマボコ、卵巻、たけのこ、きんぴらごぼう、酢レンコン、カマボコなどなど。ご飯が進むおかずがてんこ盛りだが、酒のつまみとして味わうのにもピッタリ、杯も止まらなくなる。気が付けばほとんどおかずを食べてしまった!丈夫。食べやすいよ うに俵型に押されたご飯には胡麻が降ってあり、残しておいた金時豆と梅干しで最後まで食べられる。地元の常連さんにも人気幕の内弁当、未来へ残ってほしい駅弁だ。とあわてなくても大価 格 :980円販 売 :二葉問合せ:☎0898-22-1859今治市愛媛県今治市text by駅弁女王Shinobu Kobayashi日々の旅のなかで、今まで5000食以上の駅弁を食破。雑誌等に駅弁の連載、著書も多数。調製元と駅弁の開発も行う。旅行ジャーナリスト、フードアナリスト。焼き物、煮物、揚げ物も入った幕の内。デザートのミカンが愛媛らしい掛け紐を引っ張り、掛け紙をはずす駅弁は少なくなった駅弁がつなぐ地域の絆10種類以上のおかずを詰めたご飯にも酒にも合う昔ながらの幕の内「幕の内弁当」

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