porta 2024 #047
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「しいたけ弁当 素晴ら椎茸」令和6年4月15日発行 発行元:一般財団法人長寿社会開発センター 〒105 - -3-1 ----8446 東京都港区西新橋3KDX西新橋ビル6F TEL0354706753 FAX0354706763肉でも魚でもなく、主役を務めるのは分厚 いシイタケ。鳥取がシイタケの産地であることはあまり知られていないが、実は鳥取のシイタケは一級品。この地にシイタケの駅弁が登場するのは必然だ。駅弁の名は「しいたけ弁当素晴ら椎茸」。丸いワッパにぎっしり詰まったシイタケは、煮汁をまとって艶やかに鎮座している。そばに控えるのは、鶏肉醤油煮、筍の土佐煮、きゅうり酢漬け、人参醤油煮、錦糸卵。彩りを添えている。主役のシイタケは、干しシイタケを醤油煮 にしたもので、噛みしめるとジワリとうまみがにじみ出てくる。干しシイタケには生シイタケにはない三大うまみ成分のひとつ、グアニル酸が生成され、シイタケの出汁がうまいのもこのためだ。駅弁に使われるシイタケは、鳥取の日本き のこセンターで生まれた《115号》という品種。原木栽培なので本来のシイタケの味と風味を十分に楽しめる。弾力性、食感、味わい、どれをとっても満点だ。またご飯は山椒で炊き、シャキッとした香りがシイタケ煮とよく合う。カニや梨、ラッキョウなど鳥取名物は数あるが、「素晴ら椎茸」弁当がリストの上位に加わることは間違いない。価 格 :1400円販 売 :アベ鳥取堂問合せ:☎0857-26-1311鳥取市鳥取県鳥取市text by駅弁女王Shinobu Kobayashi日々の旅のなかで、今まで5000食以上の駅弁を食破。雑誌等での駅弁の連載、著書も多数。駅弁の開発も行う旅行ジャーナリスト、フードアナリスト。鳥取の味にこだわっているため地元の醤油店で特別に作った醤油を使用蓋をあけると目に飛び込んでくる肉厚シイタケ。味はもちろん、インパクトも大駅弁はその地方の「食文化の代表」という思いで製造している駅弁がつなぐ地域の絆特製醤油で煮含めた肉厚のシイタケのうまさに感動

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