porta 2024 #048
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揃いのエプロンで美味しいコーヒーを提供丸山珈琲から仕入れるコーヒーの粉は6人分でスプーンすり切り6杯約90℃のお湯を注いで4分。タイマーを使って正確に計るのが大切4分経ったらゆっくりとハンドルを押し、粉を下部に押し込む抽出したコーヒーはポットで保温。素早く提供できるよう備える「これからの課題はメンバーを増やすこと」という会長の中山さん 「丸子珈琲倶楽部が誕生したの扉を開けるとコーヒーの芳香がお出迎え。席に着くと颯爽とソムリエエプロンをかけた「丸子珈琲倶楽部」のメンバーが、にこやかにコーヒーを淹れてくれる。ここは長野県上田市丸子地区のフリースペース「あったまるこ」。この日は月1回の「珈琲サロン〜さざなみ〜」の開催日だ。は、平成26年に上田市社会福祉協議会が開催した『男性のためのボランティア講座』がキッカケなんです」と教えてくれたのは会長の中山昭雄さん(78)。講座では軽井沢の人気コーヒー専門店「丸山珈琲」のバリスタを招いて、フレンチプレス式でのコーヒーの淹れ方を教えてもらったという。 「その時、丸子ボランティア地域活動センターの方に『せっかく学んだのだから、それをボランティア活動に活かしましょう』と後押しされ、受講生で発足したのが『丸子珈琲倶楽部』。今は男性5名、女性2名で活動しています」と、前会長の丸山康雄さん(82)。 「フレンチプレス式は、コーヒーの粉とお湯の量、温度、抽出時間を守れば誰もが美味しいコーヒーを淹れられるんです」と中山さん。コーヒーは無料だが、募金箱をテーブルに置き、その募金を活動費にあてている。オープンの10時を過ぎると続々とお客さんが訪れ、10時30分頃には早くもほぼ満席になるという盛況ぶりだ。 「定期サロンのお客さんは常連さんがほとんど。その常連さんが友人を誘って話をしに来てくれる。そうして、引きこもりがちな高齢者が外に出るキッカケを作ることが、この会の目的のひとつなんです」という中山さん。中山さん自身も妻を亡くし、自宅にこもりがちだったが、この活動に参加することで「今日はサロンの日」と外に出る意欲が湧くという。各テーブルで「元気だった?」 「ここのコーヒー、美味しいわよね」と弾む会話、広がる笑顔の輪を見ると、その目的は確かに達成されているようだ。チームワークの良さも長続きの秘訣です接客する中山さん。もてなす側とお客さんが和やかに近況報告をし合っているのもボランティアのサロンならではコーヒーとともにお茶うけのお菓子も提供。コーヒーの香りに包まれ、お客さんも接客するメンバーも皆笑顔だ 

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