5代目社長の垂井康洋さん自ら工場に入る飛騨牛の駅弁ほか、幕の内弁当、栗まんじゅうなども買える売店飛騨地方の中心地・高山。飛騨の小京都と呼ばれ、市街地には江戸時代からの商家が立ち並び、城下町も往時のまま残る。そんな風情を求めて、世界中からツーリストがやってくる、日本を代表する観光地でもある。玄関駅は、高山本線の高山駅。人が集う駅にはうまい駅弁がある。「飛騨牛しぐれ寿司」は、寿司飯の上に飛騨牛のしぐれ煮とローストビーフをのせた人気の駅弁だ。しぐれ煮は、醬油ベースのたれが肉の細部までしみ込んだあっさりとしたうまさ。これが驚くほど寿司飯と合う。一方、ローストビーフは飛騨牛のあまみ、芳醇な香りを存分に味わうことができる。そのまま食べてもよいが、添えてあるワサビをのせ、醤油をちょっとつけて食べるとまさに『寿司』。飛騨の地酒とも合う。ご飯の上には錦糸卵が敷いてあり、彩りもよい。調製元の「金亀館」は明治6(1873)年に営業を開始した「金亀楼」が前身。「飛騨牛しぐれ寿司」は平成6(1994)年に、高山本線全通60周年を記念して作られた。百貨店の駅弁大会でも大人気で、買い求める客が行列を作ることも。見かけたら売り切れる前にゲットしよう。駅弁がつなぐ地域の絆text by駅弁女王Shinobu Kobayashi価 格 :1800円販 売 :高山駅問合せ:☎0577ー32-0184高山市岐阜県高山市ボリュームたっぷり、盛り付けも美しい高山駅の代表駅弁日々の旅のなかで、今まで5000食以上の駅弁を食破。雑誌等での駅弁の連載、著書も多数。駅弁の開発も行う旅行ジャーナリスト、フードアナリスト。 しぐれ煮とローストビーフで飛騨牛を味わいつくす「飛騨牛しぐれ寿司」
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